ササキ・タカシ

草原の実験のササキ・タカシのレビュー・感想・評価

草原の実験(2014年製作の映画)
4.0
昨年の東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞し話題になっていたロシアの一作。

「世界の果てみたいな場所に二人きりで暮らす老いた父親(もしくは祖父)と美しい娘」系映画で、雰囲気重視のアートムービーかと思っていたらむしろ古典SFだったでござる。ビクトル・エリセなのかな、いやキム・ギドク? あ、なんだやっぱりタルコフスキーなのか、みたいな気分。息をするのを忘れるほど美しい景色と、現実を忘れさせるほど美しい少女と、絶妙に緊張感を途切れさせない思わせ振りな描写で構成されていて、静謐ながらも淡白さはなく終始見応えがある。もしかしたらこれってこういうことなのかな、とそれまでぼんやりとしていたストーリー、世界観、テーマの輪郭が笑っちゃうほど一瞬ではっきりするラストが快感。傑作です。