滝和也

フェイク シティ ある男のルールの滝和也のレビュー・感想・評価

3.6
ドーベルマン刑事!
キアヌ・リーブスが
撃ちまくる! 

その銃口が向く先にあるものは…

「フェイク・シティ ある男のルール」

ロサンゼルス市警の内幕モノ。キアヌのジョン・ウィックに繋がるガンファイトものと言ってもよいでしょう。

特捜班に属するトムは射殺も辞さない、一度食い付いたら離さないと呼ばれる行き過ぎた刑事。それを庇いながら昇進するワンダー警視と共にチームは事件を解決していた。だが元チームにいたワシントンが内部査察官にリークした事に憤慨したトムはワシントンの元に。争う二人だが、突然強盗に襲われ彼は射殺された。二人が争っていた為、事件を揉み消そうとするチームとワンダー。だが友人でもあったトムは犯人を追い始める…。

警察の内幕ものではあるものの、その過程が意外にきっちり描かれてますし、その脚本はさすがLA コンフィデンシャルのエルロイですね。ラストへの持って行き方がミステリー調で誰が悪で正しいかがラスト近くまで解らなく、中々楽しめました。

この謎を追うにあたり、キアヌ演ずるトムの相棒となる、若きディスカント役にクリス・エヴァンス。キャップが登場してます。ハツラツとした若さ溢れ、警察に染まり切らない役柄で正義感を残す良い役です。

確かに話にB級臭さはあるものの、この配役に更にワンダー役が芸達者なフォレスト・ウィティカーと来て、豪華さが増してますよね。

やや強引な展開もあり、粗さもあるのですが、キアヌがされるのと同様に観客を振り回してくれる上、ガンファイトは中々リアリティがあり、面白い。

でもLA PDって刑事もので良く出てきますが、未だにこんなイメージなんでしょうか…。まぁあのセリフが似合いなんですかね。

「人なんて性悪だ。」

キアヌは作品に恵まれなかった時期がありますが、このドーベルマン刑事は良かったと思いますし、このイメージから、ジョン・ウィックは流れ的にありですね(笑) 
滝和也

滝和也