ドランに奔放された100分だった。
ある医師の失踪事件。
その手掛かりを知ると思われる青年。
彼と院長の会話で殆どが構成されている。
不思議な3つの条件
虚偽のような発言
ころころと変わるその表情
院長、そして観ている側も弄ばれる。
そして大変疲れ、苛立ちさえ感じるのだが、マイケルの繊細で悲しげな表情に愛おしささえ覚える。
本当にグザヴィエ・ドランという人は憎い。非凡な才能で人の心の底を抉って止まない。この映画には沢山の伏線が描かれており、脚本に大変感銘を受けた。彼自身の存在もまたそれであったからすごい。
観た後の感覚が不思議な映画。
言葉では語れないが
最後の描写の色合いがそれに一番近いと思った。