このレビューはネタバレを含みます
グザヴィエ・ドラン出演作品。
人は愛されて愛を学び、愛することで絆を強め、互いに築き上げられていく。
誰からも愛を学べなかったマイケルの魂の叫びは、一人きりトイレの中でのほんの数分のシーンに凝縮されている。歌と表情によって、マイケルの切り裂かれるような痛みが伝わってくる。
その痛みのうねりに巻き込まれたままクライマックスで感涙。
自らを『母からは望まれなかった子』と意識していたマイケルが『生まれて初めて愛された』と自覚できたのは、母親の死後入院した聖クリスティーナ精神病院でのこと。
ローレンス医師の所在を尋ねるグリーン院長に出した3つの条件。この時にはすでに[決断]していたのだろう。
ゲイ・ソサイエティからアイコンとして受け入れられているドランが演じるからこその説得力があった。🐘。