こえ

若さは向こう見ずのこえのレビュー・感想・評価

若さは向こう見ず(2013年製作の映画)
3.0
2017年、映画はじめ。
冒頭に意味深なシーンが続いて、すぐに8年前の回想が入り、それがインターバル前までなので、8年前に何かあったのかというミステリー仕立てなのかと思いながら観ていたけど、これは単純にザ・青春ものとして観ればいいのだと、後で気がついた。だからなのか、なんとなく物足りない。描かれ方も、王道といえば王道だけど、インド映画にありがちなステレオタイプなものだった。
医学生の真面目ちゃんナイナが、チャラ男のバニーに魅かれていくんだけど、友達なのか恋人なのかわからない、その曖昧さ。見ている方が焦らされるような思いだった。直接的な性表現のないだけに(インド映画はみんなそうみたい)性の生々しいテイストがなくて、別の意味でエロい。そもそもインド映画のダンスシーンはセックスの美的昇華(メタファー?)なのだということが、何本か観ているとよくわかる。芸術とかいうとかっこつけてるみたいだけど、でもそういうエロティシズムを感じる。映画中の男女の食事のシーンはセックスのメタファーだと誰かがいっていたけど(ちょっとそれはどうかと思うけど)、それよりはよっぽど芸術的になっていると思う。
そして、この映画ではそのダンスシーンがよかった。ランビール・カプールのキレのある動きは本当に素晴らしい。やっぱりこの俳優は芸のある人だということがわかった。振り付けもいいし、演出もよかった。ぼくが印象に残ったところはそこかな。
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