shun

北の国から'95秘密のshunのレビュー・感想・評価

北の国から'95秘密(1995年製作の映画)
4.8
「北の国から'95秘密」を観終ったわけで

拝啓、お母さん

シュウが最高です

副題にもある通り「秘密」がテーマなわけで


螢の秘密
シュウの秘密
人間誰もがが何かしら暗い過去を持ち知られたくない秘密がある。その秘密がまた新たな秘密を生む連鎖
引き起こされる罪悪感と怒り、そしてその苦しみを共有し受け入れるということ

町で一緒に住む富良野に戻った純と正吉、勇次と札幌に住んでいるはずだった螢。新しく建てた家で一人暮らす五郎さん

れいちゃんはこれで最後。あの納屋は埋もれ尾崎は亡くなった
大竹しのぶ綺麗でした

今作での特に大きな秘密は螢の不倫とシュウの過去であり

[シュウの過去]

会わない間に洗練されていくれいに劣等感を覚えギクシャクしている純
ひょんなところからシュウという少女と出会い親密になるわけで
宮沢りえがとにかくかわいくて、明るくてノリもよく
いつも輝いていて画面から目が離せない
しかしどこか漂う哀しさとふと気付いたらいなくなってしまいそうな儚さが彼女の過去とリンクするわけで

「昔のこと消せる消しゴムがあるといい...」

いつも明るく振る舞ってる裏の苦しみと純への深い愛
一気にシリーズ史上トップレベルに好きな登場人物になってしまったわけで、もっとで続けてくれることをただ願うばかりで
「昔のことがね引っ掛かってるみたい。私の。人に言いたくない昔のこと。それを純君が気づいたみたいで。言ったっていいのよ私は別に。だけどそれ聞いて純君どんなに、、、」

[螢の秘密]

あれほど上手くいっていた勇次と螢の関係がここ三年でここまで変わってしまったのがやるせなくて
純粋で誰にでも優しかったあの螢が少し五郎さんや家族から離れていってしまっているように思われ
そんな螢にも五郎は怒ることなく、いつものように温かく受け入れてくれるわけで
「どこのどなたに迷惑かかろうと自分に正直におめぇに正直に」
「だからよぉ螢おお。余計なこと考えねぇでよ、しちまったこと後悔せんでよぉ。責任は責任としてちゃんと持って、父さんも一緒に少しだけ負いますから」
「ほたるぅ〜!いつでも富良野に帰ってくんだぞ〜」
 

人の内面に潜む苦しみと救いを描いた今作。純も螢ももう20歳半ばになったわけで
それぞれが自分の状況に苦しみ悩むなかで見つける未来と五郎の心の温かさはもちろん
シュウの存在がただただ愛おしく

shun

shun