近代のアニメーション作品の中で、一番と言っても過言ではない。心の栄養剤となりうる血の通った深い作品。差別や偏見に葛藤し、もがきながらもぶつかっていき、心に栄養と活力を与えてくれる。感無量。
シビアな現実をそのまま描き、心の中で永遠に葛藤していた矛盾した差別意識や固定概念に対する気持ちを、動物に置き換えて具現化してくれる事で、より伝わりやすかった。小難しくならずに真っ直ぐに響いてきた原因はそこにあったと思う。
始まって 5分、10分と、涙が止まらず戸惑っていたら、途端に思いっきり笑えたり…そして下手なアクション映画よりスリルも疾走感もある。
弱肉強食と生き抜く為のそれぞれの知恵。様々な者が共存していく事の難しさを考えさせながら、そして動物の表情に癒されながら見せつけてくれた。
個人的には ニック・ワイルド(キツネ)に惹かれっぱなしだった。あれはかっこいい。そして受付トラも可愛いのだが、ナマケモノが一番のダークホースで笑いをかっさらってくれた。(最上級の癒し)
ライオンハート市長の玄田哲章も最高に素敵だった。あの野太い声とライオンの勇敢ながらにキュートな姿は堪りませんでした。(もともとライオン好きなので…)
笑いながら こんなに泣きじゃくれるアニメーション映画が大人になってまた観れるだなんて…本当に素晴らしかった。苦しい時、迷った時、また繰り返し観ると思う。
主人公のウサギが親の固定概念と意識に対して疑問に思いながらも、自分自身葛藤して自らの心と闘っているのが良い。
人間として生きていく上で、無意識のうちにしている差別だったり、そこに蔓延る固定概念にも間接的に気付かされる。
面倒な探り合いやマウンティング、ヒエラルキーなどの力比べや、適応していく為の 悪知恵など、大人になっても悩み事は尽きないけれど、腐らずに 真っ直ぐ生きていきたいものです。
ラストシーンのナマケモノ …
イカしててかっちょいい(笑)
フラッシュ大好きです。
子供が出来たら絶対に観せると決めている となりのトトロと肩を並べる素晴らしい作品だと思った。出逢えてよかった。
きっと、うまくいく。
ウサギちゃん、活力をありがとう。