しば

ズートピアのしばのレビュー・感想・評価

ズートピア(2016年製作の映画)
4.8
大小様々な動物達が共存しつつも弱肉強食の名残が未だに根付いている動物の街、「ズートピア」で
ウサギの新米女性警官のジュディとキツネの詐欺師ニックの二人がひょんな事からある事件を解決するお話です。

草食動物で女性警官という、ズートピアの世界では弱者の立場であるジュディが奮闘する姿が健気でした。ニックも最初はいけ好かないヤツなのですが、彼も辛い過去がある青年で、心を開き始め、だんだんと二人の距離は縮まって行きます。

ディズニーにしては差別問題など重めのテーマでありながら、動物で例えることで、可愛らしくソフトに仕上がっているため暗い部分は調和されています。
マイノリティーや多様性を唄い始めたアメリカの「今」を映し出した、今だからこそできる作品だと思います。

随所に散りばめられたギャグシーンもどれも面白かったです。登録に時間のかかることで定評の役所の職員をナマケモノに例えるのもユニークでした。キリンの長い首に合わせたバリアフリーな店、小さいネズミのための街など、動物の体に合わせた街づくりになっているのも観ていて楽しかったです。
童話や古典作品において、ウサギの敵は大抵キツネという恒例に法って、今回のメインもウサギとキツネなのですが、この凸凹コンビが男女というのもいいですよね。最初は性格が真逆で衝突ばかりなのですが、最後らへんは観ていて微笑ましいナイスカップルになりました。
とにかくニックとジュディが可愛い!それに尽きます。

ただ、最近のディズニーやピクサーって、優しそうな奴が実はヴィランだったパターン多用しすぎでは?と思いました。
しば

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