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さらば、愛の言葉よのTJのレビュー・感想・評価

さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)
3.0
「全ての映画は既に撮られてしまっており、自分たちが為し得るのは過去の映画の引用と反復でしかない」
その言葉の通り、全く新しい実証的な3Dビジュアル体験で魅せるゴダール作♪
ついて来れるやつ、出て来いや!!な作風で独創的・神秘的な世界観。しかし人間の本質や現代映画への訓戒も含んだメッセージも込められていると思います。そう思いたい…w

独特のモンタージュと周回違いのスピード感、絵画や音のサブリミナル。観客を困惑させ考えさせる彼らしさ全開の69分。彼の作品の中でも難解な部類かと。傑作を生み出してきた名監督達が多大な影響を受けているように、既存映画の枠を広げる彼の映画は、ある意味映画でない異端作(褒めてますw)

「愛の言葉なんて要らねーよ」という命題。3Dメガネ壊れてない?的な二重映像、パッチワークのようなシークエンスも本流をしっかり外さない。その点ではフォーカスされたマジックの音と文字、噛み合わない会話、犬や赤ちゃんの言葉にならない声も主題に沿った演出なのかな。いやもうそうであって欲しい。わからん、疲れたwアデュー!

2015.2.11 シネ・リーブル梅田
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