ガブXスカイウォーカー

チェンナイ・エクスプレス 愛と勇気のヒーロー誕生のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.0
《あらすじ》
ムンバイに暮らすラーフルは40歳独身のチャラ男。彼はチェンナイ・エクスプレス内で美女ミーナを助けようとしたことから、タミルの村の家族抗争に巻き込まれ、連行される。ミーナは権力者の父の命令で政略結婚させられるのが嫌で逃げ出したが、連れ戻されるところだったのだ。ラフールはビビりまくって、ミーナを連れて村から逃げ出すが、やがて彼女と相思相愛になったことにより、男として立ち向かう決意を固める。
自らタミルの村に戻り、ミーナを自由にするために大勢の猛者どもと死に物狂いで戦うラーフル。その気迫についにミーナの父と村人たちは彼の勇気を讃え、二人の結婚を認めるのであった。


CS放送で吹替え版を鑑賞。
インド映画なので覚悟はしていたけど、141分はちょっと長過ぎ。前半はギャグ満載で楽しく観られるのに、後半はシリアスになるので少しダレる。だから3.0点。
だがクライマックスでラフールがミーナの父にぶつける言葉はちょっとだけジーンとさせてくれる。
「権力より大事なのは良き心だ。(中略)インドが独立して66年たちました。だけどこの村の女性は一人も独立の恩恵を受けていません。不自由なままだ! あなたたちも娘さん達の気持ちを無視していると言うなら失格だ! くだらない人たちの集まりなら村ごと消えてしまえばいい! もう怖くない! あんたは体はでかいが心は小さい! 小さすぎ! 決闘するって! さぁ来いよ!(中略)受けて立つぞ! 今ここで!相手になってやるよ! あんたらとも! 戦ってやる! ミーナのために! 愛しているからだ! 愛している!」
いまだインドに根強く残る男尊女卑の愚かさをストレートに訴えている。またラフールは中流階級、ミーナは上流階級なので、二人が結ばれることは格差社会を否定する意味もあるのだろう(多分)。
いや、テーマなど気にしなくても、これほどまでに力強いラブアクションストーリーは観客たちに感動と元気を与えてくれる。TV放映など機会があったら観賞してみるのもいいと思う。