感想を書くのがこれほど難しい作品も珍しい。
ストーリーは正直つまらない。
登場人物の言動が理解できないことが多く、感情移入はしにくかった。
言いたいことが良く分からん。
原題が『Every Thing Will Be Fine』
ますます分からん。
カメラワークが凝っている。
ガラス越しのカメラや、唐突なブラックアウト。
3D上映だったという、美しい雪景色。
ヴィム・ヴェンダース監督のこだわりが見える。
『誰のせいでもない』事故をきっかけに、それぞれの想いを胸に生きていく人たち。
小説家トマスをジェームズ・フランコ。
どんな役でも無難にこなすし、イケメン。
作品に出過ぎてる気がするしB級が多いから、もっと作品を選んだら良いのになあと思う。
選び過ぎてもダメになるかもしれないけど、年に5本以上は出てるのは多いよね。
1人の男と3人の女。ということで、
1人目は恋人サラをレイチェル・マクアダムス。
エクボが可愛い。
フランコへのビンタが素敵!
2人目は子供の母親ケイト。
シャルロット・ゲンズブールが演じた。
薄幸な役にはぴったりなんだけど、とにかく暗くてボソボソした喋り方もわざとらしい感じがした。
3人目は恋人アンでマリ・ジョゼ・クローズ。
綺麗だけど特徴がない。
その他、ケイトの息子のクリストファー。
誰のせいでもなくても、トマスは起こったことに対する後悔と罪悪感で心が折れそうになる。
事故から2年後・更に4年後・更に4年後と、其々のトマスの出来事を描いた後で、事故から11年後にトマスはクリストファーと再会する。
カメラがブラックアウトして年月もぶっ飛んで、でも大した驚くような変化もなくて、意外に普通の生活を淡々と描く。
淡々とは、だらだらと、とも言えるつまらなさである。
ちょっとサスペンス風でドキッとする展開もあるが。
ラストは好きだ。
ぐっと来た。原題の意味はここにあったか。
面白くないけど、録画を消去する気になれない。
多分、また観たくなりそうだから。
この作品は、芸術。
絵を見ているような気持ちになるのだ。
好き嫌いは分かれそうだが、私結構このつまらなさが、好き。