きゅうげん

チャッピーのきゅうげんのレビュー・感想・評価

チャッピー(2015年製作の映画)
3.9
改めて2014年・2015年・2016年のテン年代中頃はSF映画の新たな黄金期だったなぁと実感。
とくに“意識”という問題に対する建設的で本質的な姿勢は、どんな作品であれ広く共有されていたと思います。

ニール・ブロムガンプ監督はその作家性として、社会格差をテーマとしたディストピア作品を多く手がけていますが、エイリアンだろうが機械だろうがコロニーだろうが、「見た目や身分なんて関係なくみんな手を取り合えるはずでしょ」という、人間(?)讃歌を強く訴えかけてくれるので信頼できるんです。
それでいて、無知なチャッピーのギャップ・ギャグとか、ライバルや上司などとの駆け引きとか、アクションのエモーショナルな盛り上がりとか、いろんな映画的ツボもしっかり抑えてくれるんだから、もっともっと信頼できるんです。
メジャー映画でも自前企画をもっと観たいけど、まぁ今は『グランツーリスモ』に専念してもろて……。