みづき

トイ・ストーリー4のみづきのネタバレレビュー・内容・結末

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

待ちに待ったトイストーリー最新作。シリーズ全作復習してやっぱり3が最高すぎて、このあとにどんな話をもってくるんだ?と思ったけど、たしかにシリーズの最期にふさわしい終わり方だった。この時代にあんな物語を描いたのはとても大きな意味があると思う。10年前ではまったく受け入れられないかもしれない。

きっと、今までのトイストーリーが、アンディとウッディの絆、ウッディとバズやいつもの仲間たちとの冒険を通した友情物語が好きだった人こそ、4が蛇足に思えると思う。だって4はもはやおもちゃの物語じゃないから。

ラストでウッディは誰かの所有物であることをやめた。ギャビーにボイスボックスを渡したあたりから怪しかったけど、もうボニーのために存在することをやめ、ボーと共に自分のために生きることにした。ボニーのいちばんになれない自分と折り合いがつけられなかった。

トイストーリーの世界ではおもちゃたちが自分の意志をもってる。今まではその意志が、つまり「内なる声」が、自分はアンディやボニーのために存在するのだと言っていた。ボーと再会して、昔とまったく変わってしまった彼女の考えに触れて、そしてアンディがそばにいない今、ボニーの家にい続ける意味はなかった。バズの言うように「ボニーは大丈夫」だから。

ギャビーにボイスボックスを渡したとき、誰か持ち主の子どものために存在するウッディの「内なる声」はギャビーに託された。ギャビーはこれからあの迷子の女の子のためにそばに居続ける。

おもちゃの存在意義は「持ち主である子どものためにいる」ことで、それはシリーズ全体を通して変わらなかった。1でウッディがバズに言った「アンディは君を最高にクールだと思ってる!それは君がアンディのおもちゃだからだ!」という言葉はちゃんと4にも受け継がれてた。
フォーキーはとっても象徴的な存在で、先割れスプーンとシールとモールで出来たゴミなのに、ボニーが大切に思ってるからフォーキーはやっぱりおもちゃ。ウッディがしっかり教えこんだおかげで、ウッディのボニーへの存在意義はフォーキーに託された。

ギャビーやバズやフォーキーのトイストーリーは終わらないけど、ウッディのおもちゃとしての物語はこれで終わった。役目は終わった。
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