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トイ・ストーリー4のOpenのネタバレレビュー・内容・結末

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ファンであればあるほど思い入れの強くなる、シリーズ完結編!

22年間の人生を共に歩んできたトイストーリーが節目を迎えた感慨深さで号泣…。

蛇足だと言われた(自分も思っていた)シリーズ4作目は、「何のために生きるのか。それを探しながら成長する。」という大人にも刺さるテーマで、PIXARお得意の素晴らしいメッセージが込められています。

まず映像技術の発展に感動!
なんだあのおもちゃたちの質感は!
ウッディのビニール素材の質感やボーの陶器の質感など、作り込みが素晴らしい…。
背景も実写かと目を疑いたくなるようなクオリティです。

もうとにかくファンの心をくすぐる仕掛けがいっぱい!
相変わらず小ネタを挟んでましたねえ。
全部自力で見つけることはできませんでしたが、過去作や次回作のキャラクターやシンボルがちょこちょこ隠れていました。
有名な「ピザプラネット」、「A113」も相変わらずいましたねえ。

そして、サントラ。
バズが遊園地を飛ぶシーンでは、2の冒頭で流れていた”Zurg’s Planet”が聴けて大興奮!
あとなんだっけな、1で空飛んだ時の”Infinity and Beyond”も入ってた気がしますね。

最後に、ボー・ビープについて。
トイストーリーの生みの親とも言われるジョン・ラセター監督は、セクハラでピクサーを辞職しました。そんな背景もあってか、今回は女性キャラクターの活躍が目立っていました。車のアクセルをいじるシーンは女性キャラクターが主導していたし、ジェシーが保安官として活躍する様子も示唆されています。
そんな中でも、トイストーリーシリーズのお色気担当だったボー・ビープが格闘派のキャラとして復活するとは誰も予想していなかったでしょう。ボーが変わったというよりも、持ち主によってポテンシャルが引き出されたと言った方がいいかもしれません。上に立つ者が変われば、その人のよさが存分に発揮される。ジョン・ラセターに対するアンチテーゼのようです。
最近のピクサーにおける、ジェンダー的平等の描写が気になる方は、短編プロジェクト”PIXAR Spark Shorts”で製作された”Purl”をご覧ください。男性社会への皮肉がたっぷり描かれています。

特にエンディングについて賛否両論あるようですが、僕はめちゃめちゃ好きでした。
ウッディの素直な気持ちに応えてあげる、おもちゃ達の友情はホンモノです。
普段から「俺たち/私たち友達だよね〜」って言い合っているより、「あいつならどっかで元気にやってるんだろうな〜」と信じてあげられるのが本当の絆だと思います。
これは、シリーズ4作の中でじっくり積み上げたものです。
その歴史と物語に感謝。
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