唯

トイ・ストーリー4の唯のレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
4.1
どこまでも正義感に溢れて献身的なウッディの、陰ながら仲間を支える健気さと人の良さには、毎度のことながら泣けて来る。
今回はそれに加えて、中間管理職の気苦労と中年男性の悲哀が滲むのだから、おもちゃも大変である。
9年という長い年月の間では、おもちゃ達もそれぞれの人生を確実に経ている訳であって。
各人が事情を抱えているが故に、生きることはひりひりと切実だ。

そして今作は、リタイア後の生き方を考えさせる側面が強い。
自分という存在が必要とされなくなったら、それでも今までの場所にしがみつくか、己の内なる声に従って自身の求める場所に飛び込む(無限の彼方へさあ行くぞ)か。
誰かに必要とされていると感じることは、人間にとってもおもちゃにとっても不可欠な欲求である。
それにしても、これを主題に据えて映画として実現出来たのは、『トイストーリー』という作品が長年愛されているからこそ成せる技であろう。
キャラクターと共に齢を重ね、ライフステージの変わり目を経て来た我々だからこそ、彼らの生き様とその選択に共感を覚えながらエールを送ってしまう。
また、トイストーリーは、シリーズものの大多数が初回のみが当たるセオリーに反して、回を重ねる毎にどんどん面白くなる不思議を孕んでもいる。
冒頭のアンディとの回想シーンは、毎度のハイライトでもあるが。

おもちゃがいつも私を見てくれていると捉えれば、自分を見守り励ましてくれる存在はどこかしこにも溢れていると思える。
彼らはやっぱり生きている、よね?