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影の車のsayuriasamaのレビュー・感想・評価

影の車(1970年製作の映画)
3.7
ニュータウンの閉塞感、つまらない人生の刺激、そして子供の狂気

1月も前に見たのにレビューし忘れているのでようやく記録。

ともかく岩下志麻さんがエロ美しい。ああいう女性の艶かしさは見習う価値アリです。余計な虫がたかって各種問題を引き付けそうですが、あんな美しさを100分の1でも分けてもらいたいです...

ストーリーは加藤剛さん演じるうだつの上がらない旅行会社勤務のサラリーマンが帰宅中のバスの中で、お志麻さん演じる昔の同級生と出会います。お志麻さんは子持ちの未亡人。そんな境遇のなかで二人は徐々に仲を深めついに一線を越えてしまいます。子供を含めた3人で過ごす時間がふえ、一見よい関係が育まれているようですが、その子供は母親を取った男に対して命を狙うようないたずら(というか復讐)を仕掛けていく..

後味はむちゃくちゃ悪いです。唐突に映画が終了する感じですので。
ただ、演出や物語のテンポは良いです。加藤剛の幼少期の回想(これ結構重要です)はざらざらとした特殊効果のある映像になっていて、このトラウマが引き金の1つになっているので非常に良い演出です。
子供の気持ち悪いながら、どんな大人よりも真実を見抜いている雰囲気もよかったなあ。

田園都市線のニュータウンが舞台。いまでもタワマンがニョキニョキ伸びている地域ですね。なんか現代でもリメイクできそうな気味が悪いけどミステリー風味たっぷりな作品でした。

でも、もう1度観たいとは思わないな..
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