Kazukidz

PKのKazukidzのレビュー・感想・評価

PK(2014年製作の映画)
4.4
概念を破壊し新たな価値観を創造させる



留学先のベルギーで大きな失恋を経験したジャグーは、母国インドに戻りテレビ局で働いていた。そんなある日、PKと呼ばれ神様を探している男と出会うジャグー。この何気ない出会いが大きな奇跡を呼ぶことになる。


インド映画の快作「きっと、うまくいく」のラージクマール・ヒラーニ監督と、インド映画界のスターであるアーミル・カーンの再タッグを組んだ本作はやはり裏切らない。

観終わった後に訪れる多幸感。誰しもが幸せになれる作品。長さも感じないほどに、訪れる展開の嵐。インドだらかこそ、成立したであろう宗教の根本と社会問題にメスを入れならがらも、作品全体をポップに包み込み、純粋無垢なPKのキャラクター性が見事にバランスよく調和している。

PKのテーマソングみたいなのがちょくちょく流れるのが、後半クセになり音が掛かるだけで微笑ましくなってしまう、中毒性演出もニクい。

緻密に計算された脚本は、最初から最後まで心情の裏を突いており、そこに噛み合う演出も相まって、言葉を失うほど痛快な映画として仕上がっています!
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