KATO

PKのKATOのレビュー・感想・評価

PK(2014年製作の映画)
4.0
インド映画で「神様の存在」について問いかけるって、なかなかのチャレンジだと思うのだけれど、インド映画には明るくないので分からない。

「神様」というのは、概念的なものだし、人間は信じられる存在があれば強くなれるから、そのためにいるものだと思っている。信じたければ信じればいいし、信じられなければスルーしてもいい。
行動一つとっても、宗教によって持つ意味が違ってくる。ただの人間たちの思考のものなのに、面白いなぁと思う。現在は、どこもガチガチに信心深い人ってあまりいないように感じるのだけれど(イスラム教も人によってさまざまだと話を聞いた)、宗教は文化の一つで、ある意味伝統の一つでもある。程よい距離感、というとおかしな話だけれど、なかなか難しいなぁと思う。
もちろん、そこに漬け込んでくる人もいるわけで……。
そういう人たちは、本当に神様を信じているのか。それこそ、心に背く行為ではないのか。目先の利益にだけ囚われて、自分の信じるもの(神様だけでなく)が分からなくなるのは醜いと思う。

pkの愛の深さが興味深かった!愛していないと、こんなことできないよなぁと。それぞれの愛が違う方向を向いていて、少し切ないんだけれど……でも、後味もよくて、観ていて満足感が高かった。やっぱりインド映画は強い。歌も過剰にあるわけでなく、ストーリーも練られていてよかった。父親とも分かり合えて、やっぱり愛はどこでも共通だし、守りたいものの一つなんだなぁと感じた。
ヒロインには、ぜひpkの与えてくれた愛を信じて、たくましく幸せに過ごしてほしい。
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