みどり

幕が上がるのみどりのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
3.8

負けたくない。でもどうしたらいいのかわからず悩む日々に新任の吉岡先生が言った

私はみんなと一緒に全国行きたいです。
行こうよ、全国!

弱小演劇部がまだ見たこともない宇宙のように遠い場所を目指し始める
演劇にすべて捧げたいって思った瞬間がまぶしい

家でも学校でもお姫様みたいに扱われていたゆっこが新入生に自分の立ち位置を奪われ(るような感覚になり)同じ形のままいられなかったり、どう頑張ったらいいのか、どう振舞ったらいいのか悩む部長のさおり
彼女を支えるがるるや後輩たちとの関係もまた素敵
強豪校から転校してきた中西さんは好きだったはずの演劇を諦めようとしてたり。

一生懸命で真っ直ぐな気持ちは誰かの心に響くから、先生がくすぶっていたさおりの背中を押してくれたように
忘れかけていた先生の気持ちを呼び起こしてくれたのもまた、演劇部だったんだよね


当時ももクロちゃんと沙莉ちゃんが共演する!と個人的に胸熱で観に行ったのが懐かしい。
れにちゃんが舞台挨拶で「映画の神様はいたんだよ」って話してくれたこと、今も覚えているし、この映画をきっかけに豪華すぎる脇役俳優たちがメンバーと仲良くなったことなんかも含めてうれしい。
改めて見るとメンバー5人がとにかく等身大、まっすぐで役に入るというよりも彼女たちそのまま。

挿入歌、主題歌、メインキャストがももクロちゃんというファンにはたまらない映画で
当時だからこそ得られる良さもあって…
そんな奇跡みたいな瞬間を今もこうして見ることができるのはただうれしい。
個人的にはリーダー兼センターの夏菜子ちゃんを主軸にしつつも演劇内では主役ではなく、演出家の方向に持っていく配役にはさすがとしか言いようがない。

大好きな青春映画のひとつです。
みどり

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