夜を這う者。
蛇の様に。
血の匂いを求める。
ハイエナの様に。
目をギラつかせ、特ダネを探している。
最後まで惹きつけられたのは、ジェイク・ギレンホールの演技力とギョロ目があってこそ。
ロサンゼルスの夜。金切り鋏でフェンスを切り取り、盗む男がいた。ルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)。自動車事故の現場を撮影するカメラマンに触発された彼は、警察無線受信機とカメラを購入し、凄惨な事故や事件の現場を撮影し、ローカル局に売り込む仕事に没頭していく。
性根はコソ泥。
盗んだ物を転売してカメラマンに転向し、口八丁手八丁で衝撃映像を多額で売り込む。
やがて彼の歪んだジャーナリズム精神は常軌を逸した行動へと彼自身を駆り立てる。
凄いなぁ〜。
胸糞悪いけど、こういう人いそう。
要は「俺はまだ本気出してないだけ」の人。
自分は有能で、本当はもっと良い仕事に就けた筈という自尊心が強過ぎる。でも口は立つし、歪んだプライドは他者を抑え込み、やがて周りも取り込んでいく。
え、ウソ!?ローカル局の年増のディレクターはレネ・ルッソ!?
ぬお〜〜〜!全くわからなかった!!
時の流れが残酷過ぎる!!
外道とは人の道を外れた者。
本当はもっと人の道を踏み外すストーリーかと期待したけど、そこまでじゃなかったと言うのが本音。なんて書くと僕の神経が疑われそう。でも、カメラや映像に取り憑かれると、ルイスの様に堕ちていくのもわからんではない。
薄汚れた手で掴んだ金で成り上がっていく外道によるサクセスストーリー。
人の道だけは外れたくないもんですね。
…って、どんな締め方だ!!