エジャ丼

ナイトクローラーのエジャ丼のレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.7
「他人の<破滅>の瞬間に、カメラを持って現れる——」

学歴も人脈もないルイス・ブルームは安定仕事にありつけずにいた。ある日偶然事故現場に遭遇し、その一部始終を撮影するカメラマンの姿を目にしたことから、ルイスもビデオカメラと無線傍受機器を手に入れ事件を追い始めるが、それは次第にエスカレートしていく。

おい、やたらと人のことサイコパス呼ばわりするやつ本当のサイコパスっていうのはこいつみたいなやつのことを言うんだぞ。

プライバシーやモラルのかけらもないパパラッチたちの撮れ高に対する異様な執着心、そしてそれを放映する側の視聴率至上主義、どちらも生き残るためが故の行動だろうが、ゴミに群がる虫のようで気持ち悪い。その気持ち悪い、汚い人間たちの中でも異常さが際立つジェイク・ジレンホールの演技からは静かながら狂気が溢れ出ていた。特に目を見開いて早口で脅すシーンは、本当にヤバいやつの風格が出ていた。

パパラッチという身分上車を走らせるシーンが多いのだが、暗い夜に車体に反射する光やパトカーのランプが印象的で、やってることの汚さとは反面美しいカットとなっており、明らかに力を入れて撮影している。