ケンヤム

とうもろこしの島のケンヤムのレビュー・感想・評価

とうもろこしの島(2014年製作の映画)
4.7
生きるってこういうことだよなと思わせてくれる映画。

畑を耕す。
種を蒔く。
収穫する。
畑を耕す。
種を蒔く。
収穫する。

本来生きるということは、このようなしんどい作業を淡々と繰り返すことだ。

そこでは、協力し合うということも、当たり前の行為のはずである。
なぜなら、そうしないと生きられないから。

そこに言葉はいらない。
「ありがとう」という言葉さえいらない。
感情は行為で表す。
現代の人々は、感情を言葉にしすぎる。
言葉にすることで、その感情はちんけなものになる。
言葉にすることで、私たちは争いを生み戦争をしてきた。

感情を言葉にするのはやめよう。
感情を行為にしよう。

この映画を見て思った。

そして、今でもこの映画の題材となった地域では銃声が聞こえるということを忘れてはいけない。

余談だが、紛争が起こるまではグルジア映画は盛んで、世界的な評価も高かったらしい。
最近やっと、紛争も落ち着いてきて設備も揃ってきて、撮れるようになってきたのだという。
こんな素晴らしい作品を、これからたくさん撮って、映画の力で国に平和をもたらしてほしいと本気でそう思う。
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