なりきりまきせ

とうもろこしの島のなりきりまきせのレビュー・感想・評価

とうもろこしの島(2014年製作の映画)
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戦時下の無辜の生活者の日常をリアリズムで捉えた社会派というような趣きにみえる映画に一見不釣り合いのようにさえ感じられる少女への視線は一種の戦争映画でもある本作において「生への希求」の象徴とは言えないでしょうか。実際、少しアンバランスなくらいに見えたこうした描写によって、少女や老人そしてジョージアの負傷兵やアブハジア兵たちがより私たちの「隣人」としてそこに生きているように感じられます。あるいは監督や作り手たちのもっと別の思惑や映画史的な背景があることも否定はできませんが。
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