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とうもろこしの島のchipのレビュー・感想・評価

とうもろこしの島(2014年製作の映画)
4.2
先日観た「みかんの丘」と同じく、ジョージアで起きたアブハジア紛争の時代…


小さな小さな川の中洲でとうもろこしを育てる、無口で実直な老人
両親をなくした孫娘を引き取り、
小屋を建て、土を耕し。。。
こんな農法が本当にあるのだろうか?
中洲…土地の高さがないから、周りは水浸しで…
手伝う孫、少女の長靴には水が入っていた。長靴をひっくり返して水を出す少女…もう潮干狩り状態、(^^;;


魚をとって、干して食べる…
そして小屋で寝る…
すべて自給自足の中洲の暮らし。


話し声もほとんど無くて、
聞こえるのは鳥のさえずり、風と川の流れる音…老人が舟を出す音。
静かな中に、突然対岸の銃の音がパーン、パーンと聞こえてドキッとする。
戦争のさ中なんだなぁ〜と気づかされる。
その中で自分の生活を黙々と紡ぐ老人。


中洲に来た少女が
「ここは誰の土地?」と聞くと
「耕す者の土地だ」と老人。
そして
「あの人たちの土地はあっち」
と、対岸を見る、そこはジョージア。


青い空
ポッカリと小さな島
端っこにに小さな小屋
土を耕すおじいちゃん
まるで絵のような風景。
そこに、ジョージア人戦士の船と
アブハジア人戦士の船が
時折通る…
絵の中の現実。


傷ついた兵士…
みかんの丘と似たような展開があるけど…
そこに少女の仄かな恋心や、黙々と仕事をする老人の様子が淡々と描かれていました。


すごく良かったです。
戦争も怖いし、自然も怖い。。
ふたりの素朴な生活が続くと良かったけれど。。
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