主人公の少年と、侵入者の少女、そしておじさん兵士はそれぞれペルシャ語、アラビア語、英語を話すため、言葉によるコミュニケーションができない。
そのためかセリフも極力少なくされているが、動きだけでストーリーやキャラクターの心情を読み取ることができる。
そしてもう一人重要なキャラクター、少女が連れてきた赤ちゃんによって、互いの緊張関係が緩和される。
守るべき小さな命=未来に、国とか関係ない証を感じた。
ラスト、画として残酷な描写ではないものの、なんとも後味の悪い終わり方だし、心に刺さる。
銃声こそあるものの、血が流れない映画でここまで戦争の悲惨さと無意味さを伝えられた作品はすごい。