ササキ・タカシ

ササキ・タカシの感想・レビュー

4.0
もう、むちゃくちゃ。

違法レースでウェーーーイwwwトラック強盗してウェーーーイwwwってやってたのも今は昔、本作では悪の民間軍事組織となぜか(本当に「なぜか」)戦うことにまでなってしまったヴィン・ディーゼル率いるクルマ大好き窃盗ファミリー。単なるB級クライム・アクションが回を増すごとにジャンルの幅を拡張していき(それと同時にハゲ頭が増えていき)、今回はミッション・インポッシブルみたいなスパイ映画っぽいプロットにジャッキー・チェンよろしくの世界を股にかけた格闘アクション(トニー・ジャーの世界一贅沢な無駄遣い)を取り入れ、もはや何の映画だったかを完全に忘れさせてくれる完璧なまでに頭の悪い仕上がりになっててその潔さたるやぐうの音も出ねえ。一応、前作までは展開上の大義名分があったはずなんだけどな…今回もう最初っから最後まで何の目的で主人公たちが命はってるんだか見失いっぱなしだったよ! ステイサムの居場所を突きとめるために「神の目」を手に入れようと頑張ってんのに、行くところ行くところで現れすぎなんだよステイサム! 結局お前最後まで凄いんだか凄くないんだかよくわかんなかったぞステイサム! ザ・ロックとの肉弾戦もうちょっと長く見ていたかったぞステイサム!

「ここまでやっても、ついてきてくれるよね…?」と観客を試すかのごとくクレイジーなアイディアと予算をカーチェイスと破壊につぎ込んで、現実を超えた虚構をこれでもかというほど見せてくれる姿勢に感涙し、ラストシーンでは虚構を超えた現実のドラマをシームレスに物語に落とし込む演出に、感涙。映画でしか表現できなかった、映画だからこそ表現できた、人の人生の終焉。こんな寂しいハッピーエンドってあるんだな。