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スノーデンのEDDIEのレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
4.3
情報監視社会の恐ろしさを肌で感じた実在の元NSAおよびCIA局員エドワード・スノーデンを題材にしたポリティカルスリラー。

今こうしている瞬間も誰かに見られているかもしれない…そう思うとゾワっとしますが、本作ではジョセフ・ゴードン=レヴィット扮するスノーデンが仕事の影響でカメラに怯えるようになっていくシーンがあるのですが、これ我がごとに置き換えて考えると本当に怖いなと。
あんなことやこんなことしてる時だって、もしかしたら誰かの監視下にあるかもしれない。

本作はあくまで実話を基にして脚色されたフィクションなので、実際のところはもっと悍ましいことがなされているかもしれません。
これを観て感じること、教訓としては、秘密は秘密たり得ないということ。実際に誰にも言ったつもりのないこと、限られた人にしか言ってないことが、思わぬ人に伝わってたりすることもあります。
だけど、これは実生活の中で誰かにポロっと漏らしてしまったことが人に噂として知れ渡ってしまうということ。まさに噂は数珠つなぎです。
だけど、本作ではNSAの完全機密事項なわけですが、それを告発するドラマ模様を見せられることで、あんなプライベートなやり取りまで見られているのか!と驚いてしまいます。これを観ると下手なことできないなと。

エドワード・スノーデンはニュースでもよく名前を耳にしていたこともあり、真剣に映画を観てしまいました。
世間的には犯罪者の扱いではありますが、彼にも彼の生活があり、恋人にも秘密にしなければならないことはかなりの葛藤やストレスにもなったはず。
このような史実作品にしては、エンタメとして上質な出来であり、普通だと難解な専門用語など、なかなか頭に入ってきづらかったりするわけですが、本作はオリバー・ストーン監督の手腕なのか、かなり見やすい仕上がりで、飽きることなく観ることができました。

ゴードン=レヴィットはスノーデンにそっくりだし、ほかの出演者に『HEROES』のサイラーでお馴染みのザッカリー・クイントがジャーナリストのグレン・グリーンウォルド役で出ており、CIA訓練センターのエンジニア兼指導員のハンク・フォレスター役でニコラス・ケイジとなかなか見応えのある布陣でした。
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