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ザ・デッド インディアのTAKUのレビュー・感想・評価

ザ・デッド インディア(2013年製作の映画)
3.0
〈インドゾンビ映画2本立て 前半戦〉

ゾンビで溢れかえったアフリカ大陸を舞台にした前作『ゾンビ大陸:アフリカン』が思いも寄らぬ良作で、その続編である本作は「アフリカの次はインドだ!」という監督の目の付けどころの良さに観る前から関心してしまったので、大いに期待していた。

前回のゾンビの群れをかきわけながらひたすら前進し続けるというストーリーは踏襲しつつ、 映像のクオリティやゾンビの数は格段にスケールアップ。前作では広大な砂漠を徒歩や車で前進していたが、今回の主人公ニコラスはあらゆる乗り物でインド大陸を横断していく。車にバイクに、果てはパラグライダー。移動手段のバリエーションが豊富になったことで、前作以上に旅情感が出ていて良かった。

主人公には、ムンバイにいる自分との子を妊娠した恋人を一刻も早く助けなければないという目的があるため、前作ののんびりロードムービーと違い、本作はタイムリミットサスペンス的な面白みが配されていた。

前作の魅力のひとつであった「ノロノロ歩くロメロタイプのゾンビだし、見渡す限り荒野だから余裕だろ」と思っていたら知らず知らずの内にゾンビに取り囲まれてしまうという、「余裕」と「絶望感」が絶妙に入り交じるような演出も光っていた。

地平線の果てまで広がる大きな砂漠・荒野といった雄大なロケーションの中にぽつりぽつりと映り込むゾンビの姿、という風情ある画面は相変わらず見応えがある。

ただ、期待しすぎたせいか何か物足りない。途中から、主人公ニコラスが母親と離れ離れになった現地の少年と旅を共にしていくという流れになっていく。だが、前作にあったタイプの異なる二人の男たちが旅を通して絆を深めていたのに比べるとドラマが弱い気がする。

そして、投げやりなラストには心底ガッカリした。劇中で語られるヒンドゥー教のカルマが布石にはなっているけど、単なる言い訳みたいに感じられて嫌だ。

続編が作れそうな終わり方だったので、3作目があるなら次は中国舞台でやって欲しい。何ならキョンシーがいっぱい出る映画でお願いします。