なお

ジャスティス・リーグのなおのレビュー・感想・評価

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
3.2
"希望は車のキー"

DCEU第5弾。
これまで世界を救ってきたスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンに加え、DC原作コミックでもおなじみの3人のヒーローがDCEUに参戦。

かつて人類と戦った最凶の敵・ステッペンウルフが現代に復活。
またも世界の破滅を企むステッペンウルフを止めるため、種族を越えたヒーローたちの共闘が始まる…

✏️ジ・リーグ開幕
いわば「DCコミック版アベンジャーズ」な作品であるワケだが、なかなかどうして盛り上がりに今一つ、いやかなり欠けている。

MCUと比較すること自体ナンセンスであることを承知で考えてみる。
『アベンジャーズ』(2012)までには、いわゆる「BIG3」(アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー)の3人それぞれに単独の作品があり、かつそれぞれの作品で「第1回アッセンブル」に向けた伏線の展開が着々と行われていた。

しかしこちらの「ジャスティス・リーグ」はそうではない。
過去のDCEU4作品内にて、ブルースがダイアナに送付したEメールを除いて本作へのモチベーションを高めてくれるような伏線や展開は特にないようであったし、新加入の3人は原作を知る人からすれば有名人であるが、私のようなDCEUの世界観しか知らない身からするとそれほど思い入れはないし、感情移入も難しい。

悪く言ってしまうと「ポッと出」な存在のワケで、せっかくオールスターメンバーが勢揃いしても感動は薄い。というかゼロに近い。
個々の能力もどちらかと言えば地味で、画的な派手さに欠ける。
最終的には、パワーもスピードも他のヒーローたちを軽く凌駕してそうなスーパーマンが登場して解決。
もっと「誰かひとりでも欠けていたら勝てなかった」感が欲しい。

「ポッと出」であるのは敵も同じで、ステッペンウルフは確かに世界を破滅に導く強大な存在なのだろうが、『アベンジャーズ』のチタウリ軍と比較すると「絶望感」に乏しい。

スーパーマンが蘇生した後なぜ暴走し、なぜ数日経った程度ですんなりバットマンたちの元に戻ってきたのか?という点も理解に苦しむ。
「復活したばかりで精神が不安定だった」とかいくらでも説明はつけられそうではある。
が、それでも理解はできるが納得はできない。

☑️まとめ
本当に何度も比較してしまいファンには大変申し訳ないのだが、既にアベンジャーズの感動と興奮を知ってしまった状態で見てしまうと「寄せ集め感」が否めずなんとも残念な出来。

Filmarks上の評価も高い「ザック・スナイダーカット版」ではこれらの問題点が改善されているのだろうか?
作品時間が2倍になったことで、自分のこの盛り下がった心の炎が再燃してくれるといいのだが…

🎬2022年鑑賞数:71(26)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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