垂直落下式サミング

ジャスティス・リーグの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
2.1
『マイティ・ソー3』『鋼の錬金術師』に本作とコミック原作映画を三本続けてみてみたら、DCの明らかな欠点に気がついた。『マンオブスティール』から本作まで、1カットたりとも美しい情景がなく、なんだか音楽の使い方も古いというか最近のトレンドに乗り切れていない。
ロケーションに関しては本当にダメですな。オールグリーンバックで撮影した映像だけを見せられるのはしんどい。マイケル・ベイ作品の方が実写にこだわっているぶん風格がある気がした。
それに、DCコミックの映画は毎回予告詐欺が過ぎる。コマーシャルに使われているロックナンバーが戦闘シーンで流れるんだと思ってたんだけど、あれは単にプロモーション用の主題歌で、感動的な場面には感動的なBGM、緊迫の場面には緊迫したBGMが流れるというつまらなさ。このセンスが流行りじゃない。あと、申し訳ないがフラッシュはスベり散らしているようにみえる。
『アベンジャーズ』のように、一人一人個々の単体作品で主演を張ってからのクロスオーバーとは違うのでけっこう駆け足だし、各々キャラを魅力的に立てきれていないと思う。どちらにしても一作目のマンオブスティールで碁盤の目のど真ん中に初手を打ち込めなかったことが本作までずっと響いている。
コミックの映画化としては成功と言えるんだろうけど、実写の劇映画としては30点くらい。