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ジャスティス・リーグのymdのレビュー・感想・評価

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
3.0
DCEUの本命ともいうべきヒーロー大集合な『ジャスティスリーグ』。ワーナーとしてはさぞ力を入れた、ということなのかもしれないけど、作品としてはうーん、、微妙、というのが正直なところだった。せっかく『ワンダーウーマン』で活路を見出しかたと思われた路線もすっかり『B vs S』路線に戻っている。まぁザック・スナイダー3部作として観るのが正解なのか。

とはいえザック・スナイダーが諸事情で完成間際に製作から下りたことで『アベンジャーズ』の監督ジョス・ウェドンが途中から完成させたという紆余曲折を経た悲運の映画である。この歪んだ製作過程の中でザックのこれまでの陰気臭いシリアスさとジョスのコメディタッチが歪んだ形で同居してしまったのかもしれない。
とにかくどっちつかずなうえ、ストーリー構成も中途半端という、残念な感じになっている。これまでよりギャグを意図したシーンも増えているがことごとくスベッてた。

これまではダラダラと長いと感じた尺も、2時間とスッキリしているが、今回は内容的に足りないでしょ。全然キャラクターの掘り下げが足りてないし、説明を省きすぎて原作を知らないと意味が分からないセンテンスが多すぎる。各ヒーローの詳細は今後のシリーズに期待ってことなのかもしれないけど、一本の映画として観た時にあまりに不親切だし製作側の独りよがりだ。

唯一救いだったのがワンダーウーマンが主役作を経ての登場だったのでよりチャーミングだったことと、バットマンがあくまでもヒーローとしては凡人でサポーターに徹していて渋かったことくらいか。ベンアフ版バットマンはよくも悪くも地味なんだけど、その地味さを理解したうえでの立ち回りはヒーローが飽和した世界においてはキラリと光るものがあったと思う。
 

たぶんこの話はまだ早かったんだと思う。それこそ『アベンジャーズ』みたいにそれぞれのキャラクターを掘り下げ、観客がその世界観を理解したうえで初めて楽しめたのではないだろうか。

どうでもいいけどDCはホワイト・ストライプス好きだよな。スースクでは“Seven Nation Army”がここぞって時に流れたし、今作でも“Icky Thump”がかかったときはアガッた。
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