クワン

本能寺ホテルのクワンのレビュー・感想・評価

本能寺ホテル(2017年製作の映画)
3.4
期待値を下げて、観てみたら、案外、楽しめた。本能寺の変×タイムスリップ×綾瀬はるか筋は大体読めるのだけど、やっぱり歴史タイムスリップはそれだけでちょっとロマンがあるのかもしれない。

堤真一の信長。とってもいい人過ぎた 笑
ホテル支配人の風間杜夫がいい味出す。
一方、仕事も見つからず、夢も持たない綾瀬はるかのキャラ設定。いきなり戦国時代で信長にガンガン突っ込む天然大胆さと、本能寺の変の炎に飛び込む勇気。それだけ度胸あったら、すぐ現代でも職決まると思うけど。

そして、綾瀬はるかの胸をこれでもかと強調する数十カット。綾瀬はるか×白ニット×ポーチ斜め掛けの破壊力。男性陣は皆、物語への集中を乱されるでしょう。まあ、これがフジテレビ映画。ホリプロも「おっぱいバレー」に主演させたように、その路線を推進している 笑 一度、日本アカデミー賞授賞式のステージ裏で間近で見かけたことがある。ツブラな瞳で肌がトゥルン。ドレス着ていたので天然お姫様オーラが凄かった。綾瀬はるかと深田恭子は30代にして天然を貫く稀有な存在。2人にはいつまでもそんな天然素材でいてほしい。

私は司馬遼太郎の「国盗り物語」で織田信長の常人ならぬ横暴さ、冷徹さ、理不尽さ、そして偉大さ、天才ぶりを痛感し、あの物語の視点である野心家の秀才であるが凡人ともいえる明智光秀の苦しい気持ちの方に深く共鳴した。今の世の中であれば、明智光秀の信長への貢献は、社長賞10回取ってもまだ余りある多大な尽力、それも10年以上命懸けで貢献した末、ある出来ことで頭を気絶するほどに打ち付けられ、領地を召し上げられ、家臣も露頭に迷うぎりぎりのタイミングで、ある決断をした。それをただの卑怯者とは思えなかった。

この明智光秀の切なさと感じるには「国盗り物語」3,4巻と竹中直人が主演して大人気大河ドラマとなった「秀吉」を最近始めてレンタルで借りて観ているのだけど、村上弘明が演じた明智光秀の陰のある苦悩は絶品。10年位前に、ある打ち上げの席で先輩の無茶ぶりでダンスを踊る羽目になり、開き直ってヤケクソに踊ったら、村上弘明さんに「最高だよ」と褒められたのがとても嬉しかった。いつかまた会えたら、光秀役の感動を伝えたい。

この映画では明智光秀はサラリ。でも信長の死の謎、明智の謀反、秀吉の中国大返し、とミステリーロマンふんだんな「本能寺の変」だからこそ、こうしたどこか緩いファンタジーでも楽しめるのだと思う。