なっこ

本能寺ホテルのなっこのレビュー・感想・評価

本能寺ホテル(2017年製作の映画)
2.9
何百年も前から同じ土地で、人々の行き来があって、そこに生活があって、同じような四季を繰り返していたのだとしたら、そこにいる人は、同じような人間に育つのだろうか。時代が違ったとしても。

本能寺の変は、誰もが知る歴史的事件。信長の最期がそこであったからこそ、後世の信長像は確立されたのかもしれない。炎に包まれながら死んでゆく、その華々しいラストは演者ならきっと誰だって憧れてしまうに違いない。

死後に物語として語られるに値すると、振り分けられて残っていくものは、やはり後の世を生きる人にも何かしら生きるヒントになるからだと思う。そういう誰かの生き方を心の中で保って一緒に生きてくことは、とても清々しいように思う。

幕末維新はまだ地続きの歴史のように感じるけれど、戦国時代は全く想像出来ない。同じ国のこととも思えないほど遠い。でも、どこかつながっている部分があって、それがこのタイムスリップの魔法を見せてくれる意味だと思う。

時代劇は、時代考証が進むほど、描き方が変化していくものだと思う。だからこそ、批判を恐れず作ってみるのが良いと思う。その時代の人が何を思い、何を願って生きていたのか、演じてみせることで立体的に見えてくるものだから。どんなものを着てたんだろうとか、何を食べててんだろうとかってことは、こういう時にふと、目に入って疑問に思い始めるものだろうから。

信長の生きた時代の京都へと旅が出来るのならば、私も泊まってみたい、本能寺ホテル。