Ex Machina：アレックス・ガーランド監督、脚本、アリシア・ヴィキャンデル、ドーナル・グリーソン、オスカー・アイザック、ソノヤ・ミズノ出演、ロブ・ハーディ撮影、2015年イギリス作品。
検索エンジンで有名なIT企業「ブルーブック」でプログラマとして働くケイレブは、抽選で社長ネイサンの自宅を訪問する権利を得る。ケイレブは広大な山岳地帯の奥にあるネイサンの自宅までヘリコプターで招待され、ネイサンが製作中のAIの実証実験を頼まれるのだが・・・・。
先ずはアンドロイドの主人公のエヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)のスケルトンを含めたその洗練されたデザイン、ノルウェーのホテルでのロケ撮影とプラスセットや美術などのデザイン、その容姿と造形美に圧倒されるばかり。そこに登場人物たった4人繰り広げられる哲学的な会話にドラマ。別荘と言う密室劇としてSFが成立されるのは新鮮な感覚だと思う。ブレードランナーやタルコフスキーのオマージュをも含んだけっこう上質で静謐な世界観を楽しめるだろう。
洗練を極めるエヴァに対して、主人公男子のケイレブ(ドーナル・グリーソン)の冴えないキャラが意外でもあり身近にも感じるかもしれない。ただAIと人間という深いテーマであれば、人間に近づくアンドロイドと無機質に近づく人間が交錯するような展開を期待してしまいそうだ(笑)全体的なプロットは単純で軽めのサスペンス的でもあり、やや小振りの印象が強かったように思う。観応えはあると思う。
