久しぶりに見直しましたが、今見ても現実味のある未来感とサスペンスフルな展開が鮮やかなSF作品でした。A24だけど難解すぎず見やすかったです。
広大な自然の中にポツンと立つ、無機質でスタイリッシュな邸宅。この隔絶された空間と限られた登場人物たちが織りなす「人間 vs. 人工知能」の心理的な駆け引きが面白かったー。視覚的な美しさと冷たさが入り混じった映像も、この世界観に深みを与えていました。
アレックス・ガーランド監督は本作が長編デビューだそうですが、最新作『シビル・ウォー アメリカ最後の日』('24)も手がけているのですね。彼の作風にますます興味しんしんです。次の週末にでも映画館で観たいな。
物語の中心は、人工知能を搭載した女性型ロボット(アリシア・ヴィキャンデル)と、邸宅に招かれた青年プログラマー(ドーナル・グリーソン)の奇妙な交流。そして、彼らのやり取りを監視しながら、不穏な影を落とすロボットの開発者(オスカー・アイザック)が、物語をさらに複雑にしていきます。物語が進むにつれて、彼が青年を呼び寄せた真の意図が徐々に明らかになっていくのです。
アリシア・ヴィキャンデルの演技が見事で、ロボットらしい冷徹さと人間的な温かさの狭間を巧みに行ったり来たり。信じたいけれど信じ切ることのできない微妙な感情が観る側にも伝わってきて、終始張り詰めた緊張感を楽しめました。
さらにセリフのない日本人(?)を演じたソノヤ・ミズノも本作がデビューなのですね。『シビル・ウォー〜』ではどうやらセリフがある役をゲットできたみたいなので、どんな演技を見せるのか楽しみです。やっぱり次の週末にでも映画館で観たい。
あと、ハリポタのロンのお兄ちゃん(ドーナル・グリーソン)もよかったです。