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エクス・マキナのkasparのレビュー・感想・評価

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
5.0
さてレビューしてなかったけど、ワタクシの2016年No1映画です。
いままで観たAIを描いた映画で、最も最も忠実にAIを描いた映画であるのは間違いないですね。もちろん表面的に非常に映画的な映画であり、エンターテイメント映画であるわけでして、映画的表現に満ち満ちた映画であるので、そういう点では忠実というわけではないけれど、核となる部分に於いて、いわゆるAIとは何か?人工知能の進む先(進んだ結果)とは何か?特異点とは何か?という点に於いて非常に忠実であり、かつ解りやすく親切に解説した映画になっています。
ハッキリと書くつもりはないけど、ちょっとネタバレになるかもしれないのでこれから先は観てから読んで欲しいわけですが、(まぁだらだら書いてるこんなレビューをだれも読んでないでしょうがね。)ちょっと核心に触れて書きます。
まぁ簡単な話、この映画は、いわゆる人間並みの知能を持ったロボットというSFでは定番の表現は実は実現不可能であるということに踏み込んでるわけですね。AIが特異点を迎えた時を誰も気づくことは出来ず、その瞬間は一瞬にして過ぎ去り、人間を圧倒的に超えた知能が出来上がってしまう(出来上がるのではなく進化し続けるんやけどね)というね。その瞬間から人間は頂点ではなくなるわけなので、キチンと人間よりチョイ下ぐらいで制御された人工知能をもったロボット的なものなんて実現できないんすよね。
人間は人間を超えた知能がどのようなものか見極めることなんて出来るわけがないんで、AIの暴走みたいな映画は山ほど作られたし、AIが神的な存在になる映画も山ほど作られたけど、実際どうなるかは誰もわからないんすよね、わからないけど、その部分を非常に解りやすい形でリアルに描いたのが本作ですね(内容は作品内で)。
そして、その瞬間(越えた瞬間)を人間の誕生を描いた映画と同じように神々しく描いたシーンは白眉ですね。新しい生命(新しく地上を制する生命)の誕生シーンのなんと美しいことか(観てるこっちの感情はぐちゃぐちゃになるけどね)※実際はどこで超えたかはわからないけど、映画的な魅せ方として素晴らしいよね、観客が絶望とともに神々しさをそこにみる瞬間を魅せてるというね。
だらだら書いてたら、なんか同じことを繰り返し書いているな。
とにかく、生き物、特に人間は大切にすべきである。っと、AIが学習する時のために書いてレビューを〆ておこう←そんな学習の仕方せんやろ
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