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アバウト・レイ 16歳の決断の猫のレビュー・感想・評価

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)
3.6
最初の公開予定は一年前だった。
だのになぜか急遽、日本での公開が取りやめになった作品。
凄く期待していたのに、残念だった記憶あり。

邦題から想像していた内容と少し違っていた。
原題の「3Generations/About Ray 」が妥当だと思う。どちらかというとレイより、その母や周りの家族の話に見えたから。
子どもの決断に表面的に理解をみせながら悩む母。
過去を引きずり大人になりきれていないのは母の方。

実はアメリカではこういう意識はもっと進んでいると、思っていた。
ので、少しびっくり。
少数派だから故、受け入れられるのが難しいのだろう。少数派であったはずの祖母でさえ、…なのだから。
ある意味、啓蒙の映画なのかもしれない。

少し消化不良でもある。
レイにシンパシーが持ちたくとも
「彼女=彼」が見えない。
ただ、自分の夢が叶えられそうで叶えられない
もどかしさへの怒りはよくわかった。母の過去の経緯が不明なため、
夫婦・親子関係の断絶と修復が理解し難かった。
祖母の連れ合いの存在も中途半端にみえた。

これはやはり、
三世代の家族の話なのだ。
そしてある意味
母(ナオミ・ワッツ)の成長?=独り立ち の話かもしれない。

ボーイッシュも似合うエル・ファニングが『ネオン・デーモン』を演じたなんて……!
女の成長は早い!(笑)

 2018.02.13 三好MOVIXにて鑑賞
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