あんこ

アバウト・レイ 16歳の決断のあんこのネタバレレビュー・内容・結末

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

印象的なセリフや印象的なシーンが多かった。登場人物の心を表してるんだろうなって感じた、人の出ないシーンが多かった。

マギーは口では1番理解あるように発言してたけど実際は揺れまくってたんだなぁ。子どもの人生なんだから!!って思うけどそう簡単にはいかない親心。でも飛んで喜ぶレイを見たら良かったこれで良いんだって心から思っただろうな。唯一の正しい選択だもんねレイの存在は。
エルファニングは完全に男の子だった。髪刈ったり脇毛生えてたり、挙動も口が薄くひらきがちなのも全部女の子っぽくなかった。思わずいつものエルファニングどんなだっけ?て検索しちゃったくらい。
映画は、映画の尺の中で起承転結・事件が起こってそれを中心に始まって終わるタイプと、ずっと続いている暮らしとか人生とかそういうものが元々あって、その一部分を映画で切り取った、みたいなタイプがあると思ってるけど、これは前者と後者融合パターンだなと感じた。
レイってトラックの運転手みたいな名前なんだね。日本でいうと「西園寺隼人って財閥の跡取りっぽい!」みたいな感覚なのかな。
邦題でレイの決断、的なサブタイトルがついてたけど、英題三世代なんだ…確かにこれを三世代って邦題にしたらちょっと違うかもだけど、英題いいなって思った。
レイの決断についての映画というより、レイはもう決断しててずっと心は決まっていて、それに伴って周りの大人がどう心を決めて行くかって部分に焦点があった気がする。その決断で過去の清算があったり。
母親は後半にオイオイ!な部分が出て来て共感できなかった。ずっと母親の元で同居していて、それを母親も母親のパートナーも解消したくて…っていうシーンとか。いや同意の元じゃなくて出てって欲しいと思われてるんだ?!それを「追い出すのね」とかいうんだ?!みたいな。あとは元夫を10年も消息不明だったと詰りながら、実際別れた原因は夫を裏切ってその弟と寝たからだとか。「それはだめでしょ!」が後半強くてあまり共感・同情できなかったけど、不完全さを印象付けるための設定なのだろうか…自分の弟と寝られたら流石に別れるよ!嫌だよ!!元夫は無責任なやつなのかなと思ったけど、本当は家族思いの人だったし。最後はみんなで食事会してて良かったなぁって。
誰だって自分の大切な人がもう後戻りできない決断をするとき、その背中を押すのに戸惑うし勇気要るよね。自分のことじゃないから余計に迷いそう。
心の距離感と、物理的な距離感のバランス大事だなって祖母と母の関係を見て思った。愛情はあるけどそれほどわかり合ってないなぁって存在と物理的に近いと干渉とか甘えとかバランス取るのが難しい。
エルファニングがとても良かったので見てよかった。
あんこ

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