ゆかち

アバウト・レイ 16歳の決断のゆかちのレビュー・感想・評価

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)
5.0
素晴らしい。
もうなんか本当にこの一言で充分な気がするのだけれど、感じたことを書きたいと思います。

主人公は、女の子として産まれてきたけど自分は男なのだと気付いたレイくん。レイ念願の性別移行。ホルモン治療を受けるためには両親のサインが必要です。


シングルマザーのママがとんでもなく良い人♡かなり恋愛不器用だけど(笑)サインだってもちろんしてあげたい。でも将来を考えたり…簡単に気持ちの整理がつかないのが親というもの。
彼女なりに悩んで迷って息子のために何ができるだろうと葛藤する日々。それでも、そこには溢れるほどの愛がある。それが伝わってくる。

おばあちゃんは同性愛者で、パートナーもいるとってもパワフルな人♡
レイにも、女の子が好きなら同じじゃない!そのままでいて、私と同じになればいいのよーって(笑)
でもママがすかさず、彼は女じゃない男なのよ!って。もう拍手ですよね。
でもおばあちゃんもレイのこと大好きなんですよ♡


内容は重たいのに(「重たい」だけだと語弊がありそうですが汗)とにかく作品全体を纏う空気と雰囲気がとても優しくて、そして最初から最後まで優しさに包まれているような感覚で、途中数回、自然と涙が溢れてきました。

感動した!とか、凄いなー…とかそういう感情じゃなくて(もちろんそれもあるだろうけど)勝手に涙がこぼれ落ちたという表現が正しい気がする。

みんな素直で優しくて不器用で、誰一人悪い人なんていなくて、簡単には片付けられない出来事と向き合ってる。シンプルに話が進む家庭ももちろんあるだろう。でもこれが、レイの家族の一生懸命の形。

愛があればなんでもやっていける!そうじゃない。愛してるからこそ、いろいろ考えて悩むんじゃないのかな?その先にこそもっと大きな愛が待っているんじゃないのかな?
私は今作を見てそう感じました。


最後に、、、
エル・ファニング(レイ)
ナオミ・ワッツ(ママ)
スーザン・サランドン(おばあちゃん)
三人とも…最高すぎました!!!!!!
とても素敵な時間をありがとう!!!
ゆかち

ゆかち