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ベル ある伯爵令嬢の恋のlemmonのレビュー・感想・評価

ベル ある伯爵令嬢の恋(2013年製作の映画)
4.0
18世紀の英国で伯爵と黒人の母の間に生まれ、母の死後、伯爵令嬢として資産をもつ身となった女性の物語。

実話に基づいているかあ、、、😳。
ある絵画からの構想。


もうこの彼女の数奇な運命、それに、
その立ち位置からして興味深く面白い。
とりわけ彼女が資産を持っている点と、
それなりの位や立場にいるがお金のない差別意識丸出しの白人どもが、彼女を蔑みながらも、一目おかなければならない存在となっている点。
白人たちが滑稽に映り笑える。

本作、単にメロドラマに成り得たのに、歴史作品にも昇華しているのが素敵である。
ベルの存在意義というか、長い歴史の中、こういう運命の女性が生まれてきて当然な社会に移り変わっていっているところが良い。
白人が偉いって誰が決めたんだ。


エピソードのひとつに、
奴隷にかける保険金を巡っての争い。
あーなんて馬鹿馬鹿しい裁判。
が、ここも未来に向けての重要な判決となる。


ググバサロー、サラドガン。
コスチュームプレイがはまり美しい。
役にも溶け込む。
ペネローペウィルソン、エミリーワトソン、ベテラン勢も素晴らしい。
悪役ババア・ミランダリチャードソンも天晴れ👏。


あとはトムウィルキンソン。
かつて「世界を変えたい」と語っていた彼。
見つめる若者に、その時の自分を見たか。
その眼差しが素敵であった。
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