かきふらい

ミス・シェパードをお手本にのかきふらいのレビュー・感想・評価

4.0
黄色いオンボロ車で暮らすミス・シェパードと、近くに住む劇作家アラン。とあるきっかけで、路上に車中泊していたホームレス(ミス・シェパード)を自宅の庭先に住まわせるという、なんとも不思議で奇妙な、嘘のようなほんとの話。

マギー・スミスは16年間舞台でミス・シェパードを演じていたとか…なるほど、しっくりくる訳だ。
プライドめちゃくちゃ高いし自己中だけど、可愛らしいところがたくさんあって憎めなかった。気づけばほっぺたが緩んじゃってたシーンもちらほら。

15年間もホームレスを庭先に泊めるって、普通なら考えられないし現実はそう楽しくはない筈なのに、作中ではどこか幸福感にあふれているように感じた。
奇妙な善意に駆られた張本人であるアランは、きっとこの不思議な生活を楽しんでいたんだろうなぁ。そして愛をもってミス・シェパードと接していたんだろうなぁ。

心がほっこりする、人生を描いた作品。
出会えて良かったです。
かきふらい

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