リッキー

余命90分の男のリッキーのレビュー・感想・評価

余命90分の男(2014年製作の映画)
3.2
960本目。190220
本作品は、私生活が順調ではなく家族との問題を抱えた男(ロビン·ウィリアムス)が病院で脳動脈瘤のために余命90分だと宣告されてしまう物語です。

しかし「余命90分」というのは真実ではありません。主治医が休暇で主人公を代診した女医が、彼女自身の問題でいらいらしていたことから、長時間待たされていらついている彼と診察を巡って口論となり、売り言葉に買い言葉でたまたま近くにあった雑誌に書かれていた「90min」を思わず余命として口走ってしまったのです。

検査の結果を聞くだけだったのに、いきなり想定外の「脳動脈瘤」と診断され、治療は困難だと告げられたら、自分の余命を心配するのは当然の反応かと思われます。告知された90分という短い時間で何ができるかを考え、彼が最後にとった行動とは…

高校生の時に読んだ志賀直哉の『城の崎にて』で「生と死は対極にあるのではなく、いつも隣りあわせ」だということを知りました。今、人生の折り返し地点に至ってそれを身近に感じることも増えました。病気や寿命で死を迎える人もいれば、事故・事件や災害によって一瞬で死を迎えることもあります。現在、私は幸い持病もなく寿命もまだあるように思え、確率から判断しても突発的に死に至る可能性がかなり低いせいか、 自分の「余命」を意識したことはありません。でも自分があと何日と宣告されたら、どんなことを思うか考えさせられました。

本作品は主演でのロビン·ウィリアムスの遺作ということをフォロワーの方に教えていただきましたが大変感慨深かったです。大好きな俳優だったので、当時は突然の訃報に驚き、落胆してしまったことを思い出しました。彼の全盛期のオーラは影をひそめ、愛くるしい笑顔もひきつっているようにも見えました。
物語の作風がスピーディーな展開だったからかもしれませんが、本気で慌てているようで、本人と役柄がかぶってしまい最期は涙してしまいました。