狭須があこ

アドレナリンRUSHの狭須があこのレビュー・感想・評価

アドレナリンRUSH(2014年製作の映画)
3.8
定期的にパッケージにデンと車が載った、アタマ悪そうな映画を見ます。
勘弁してくださいね

邦題はより多くの人に見てもらうためにつけるそうです。こういった無名の作品は、第一印象で見て欲しい層の脳みそに語りかけるワケですね。
結論から言えば、完全にパッケージ詐欺です。
「最強の走り屋が挑む、極限(SPEED)の世界!」のアオリもさぁ、
「走り屋」で検索してみ?
暴走族とか、アウトロー系を意味するらしいですよ。

スクールで仲間たちと切磋琢磨し、サーキットでタイムを伸ばすため日々精進してる真面目なレーサーたち、
きみたちの映画だよ!ってこんなの見せられたら、「えっ!?」って言うと思いますけどね
見る前の印象よりだいぶ真面目な熱血青春映画でした。
アドレナリンダダ漏れのスピード狂なんか一人も出てこないやで…

井の中の蛙が、自分より速い猛者たちの中で現実を知る。
ありがちな設定から始まるのに、展開はいい具合にご都合主義を避けて歩き、最終的に誰もが燃える王道展開に持ち込むのがなかなかアツイ。

勝つために停戦する。
プライドを捨てて、お互いの弱さを補い合う。
バディもの、みんな好きでしょ?

イヤマジでこのパッケージの真逆の映画でしたね
全然スピードや迫力で力押しして来ない、正統派の人間模様で、コレ車主役の映画でもないし、なんでパッケージの人間みんなアルバムの欠席した人みたいになってんだよ…

まぁでも、人間模様だけを楽しむにはサクッとした話なので、車が好きな人のほうがアツさは感じられるんじゃないかなと思います。
狭須があこ

狭須があこ