映画ネズミ

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーの映画ネズミのレビュー・感想・評価

4.7
ネズミのひとこと感想:祝、レビュー開始1周年!! 遂に来ました、マーベル映画の総決算!! 最高だ!!!

 『最後のジェダイ』から5か月ぶりとなりました。映画ネズミです。レビューを始めて1年が経ちました。皆さん、今後とも、ステマのように映画をできるだけ褒めていくんで、よろしくお願いします!

 そして、5か月の沈黙を破りお送りするのは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』ですよ!!

この映画はこういう人に向いています:
1 これまでマーベル映画を見てきた人
2 ヒーロー大集合映画が好きな人
3 細かいことを考えなくていいお祭り映画が好きな人

この映画はこういう人には不向きです:
1 マーベル映画に嫉妬しちゃうDCEUファンの方
2 マーベル・シネマティック・ユニバースの映画の存在も知らなかった人


お話は単純で、「指を鳴らすだけで宇宙を半分消せる石を狙う悪役サノスを、ヒーローがみんなで止めようとする」というものです。


1 やはり天才だったルッソ兄弟

 本作の監督は、アンソニーとジョーのルッソ兄弟です。

 キャプテン・アメリカの単独映画2作目『ウィンター・ソルジャー』からマーベルに加わったこの2人。『ウィンター・ソルジャー』は、作品のテイストは『コンドル』のような政治サスペンスで、ややハードめでも、コミック的なケレン味も決して損なわないバランス感覚にあふれた映画でした。

 そして、3作目の『シビル・ウォー』では、『ウィンター・ソルジャー』から続く政治サスペンス要素に加え、ヒーローの大乱闘というお祭り感を見事にまとめて、新キャラもスムースに登場させる驚異的な手腕を発揮していました。空間をうまく利用したアクションシーンの巧さにも磨きが掛かっていました。

 そんな2人は、マーベルの会社と、その映画を見る観客の圧倒的信頼を勝ち得たわけで、ジョス・ウィードンなき『アベンジャーズ』を任されて当然の立ち位置だったわけです。

 とはいえ、本作には、アイアンマンをはじめ、20人以上のヒーローが集結するので、普通に考えて収拾がつかない!

 そう思いながら、私は『インフィニティ・ウォー』みました。

 完全に取り越し苦労でしたよ。

 ヒーロー20人集合、しかも異なる場所で展開する物語、過去作を超える危機、20人で立ち向かうに足る敵の紹介、過去作から張り巡らされた数々の伏線など、カオスになりそうな要素満載の『インフィニティ・ウォー』でしたが、お見事! というほかないです。

 すべてのヒーローに見せ場があるし、
 異なる場所で展開する物語がクロスしていくのも面白いし、
 敵の野望はめちゃくちゃ壮大だし、
 新たな敵・サノスとその手下たちがものすごく強いし、
 過去作を見ているからこそ楽しめる部分も多い、

 という、まさに夢のようなお祭り映画になりました。


2 役得なのはソーとヴィジョン、スカーレット・ウィッチ、そして・・・。

 各キャラが立ちまくっていて、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが出てきたときは思わずにっこりしちゃいましたが、

 今回、ヒーロー側で役得なのは、間違いなく、雷神ソーでしょうね。

 今まで、割と「神様」ならではのぶっ飛んだ部分だけがクローズアップされて、あんまり共感されなかったですが、『マイティ・ソー バトルロイヤル』でくだけた一面が出てきたり、そのエンディングから続くある展開によって、すごく厚みが出たということもあり、本作で一番共感できるキャラになりました。クライマックスお楽しみに!

 そして、『シビル・ウォー』の時にいい感じだったヴィジョンとスカーレット・ウィッチが、輝いていましたね。

 ほかにも、アイアンマンとドクター・ストレンジのク〇野郎コンビも笑えるし、スパイダーマンもかわいいし、キャプテン・アメリカとあのキャラのやり取りも笑えるし、ブラックパンサーはかっこいいし、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはいつもどおり楽しいので、どのキャラが好きでも満足できますよ!

 本作で最も輝いていたのは、悪役のサノスでした。

 見た目からしてものすごく強そうだし、ものすごく悪そうだし(ジョシュ・ブローリンだからしょうがないね)、

 でも、内面には揺るぎない信念と、様々な感情を持っているんです。

 ある場面で見せる表情も含め、きちんとキャラが立っていました。監督が「これはサノスの映画です」と言っていましたが、嘘じゃないですね。『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーや、『ゴッドファーザー』のマイケルのような、厚みのある悪者になっています。

 輝くヒーローと、厚みのある悪役。ヒーロー映画にこれ以上何を望みます?


3 見た時の劇場の雰囲気

 と、ここまでのお祭り映画ですから、劇場のボルテージも高かったです。私はこういう大作映画こそ、公開から日が経たないうちに劇場で見るのです。
 本作も公開初日に見に行きましたが、リアルタイムのお客さんの興奮が伝わってきましたね。たぶん今までのマーベル作品を見ていない人もいるのですが、アイアンマンの存在くらいは知っているのか、皆さん楽しんでいる様子でした。

 こういうのは、やはり劇場で見ないと損ですよ!!
 それから、声優さんも豪華なので、吹き替え版オススメです!

4 そして『アベンジャーズ4(仮)』へ・・・。

 そして、忘れてはならないのが、この『インフィニティ・ウォー』も、『アベンジャーズ4(仮)』につながる作品だということです(じゃあ、なんで「総決算」って書いたんだ)。

 アベンジャーズ4は来年公開。また死ねない理由が増えました。

 ネタバレにならない程度に言うと、「コレをどう解決するんだ!?」というのが楽しみです。

 もう1回行きます。それでは!


『アベンジャーズ』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
 2012年夏、2015年春公開。1作目は、初めてのヒーロー大集合映画ということもあり、そのお膳立てを優先した感もありますが、最後はきっちり盛り上げてくれます。2作目『エイジ・オブ・ウルトロン』は、冒頭から最後までノンストップで話が進む上に、格段に情報量も多くなっていて、スピード感を増しています。どちらも、ロキ、ウルトロンという、凶暴だけどチャーミングな悪役がいて、ヴィラン的にも見応えがあります。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
 2016年春公開。こちらもルッソ兄弟監督作。アイアンマンvsキャプテン・アメリカの戦いを、ここまでうまくまとめ上げるなんて・・・! ネズミの「兄弟監督最強説」がまたしても更新されました!
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