真田ピロシキ

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

1.0
アイアムグルート。とだけ言って山のような文句を収めようかと思いましたが不誠実なので真面目に書きます。

公開前から言ってたんですけどね、続編を前提にしすぎないでくれ。次から次へと出てきて初対面の挨拶と恋愛パートとノルマのような戦闘シーンを片付ける膨大なキャラクター達。これが仮に3時間以上あったとしてもこの映画で片付くなら良かったんですよ。それが2時間半かけて今までチラチラ顔を出してただけのゴリラに虐殺されて「傷心に耐えて続編を見てね❤️」なんて言われてもフザケンナ馬鹿野郎としか思えないです。どうせぶっ殺すのに平等に見せ場を作ろうとする。倒錯している。これなら原作になったコミックのように初っ端で全生命の半分殺しするで良かった。いきなり全滅してたファンタスティックフォーみたいなババを引いても良いんだよ。単独続編が決まっているキャラを殺されてもすぐに生き返ることが分かりきっているのでドラゴンボール以上の茶番劇。名前だけで出なかったホークアイとアントマンこそ勝ち組。

で、ゴリラ。先に言ったように本格的に出るのは初めてなのでゴリラにも深い意図があるんだよと言われてもいやいや。ギレン・ザビと同じようなことじゃん。正義を問うようなことを目指した話らしくてストレンジの選択に正義があると言いたいのだろうが、対するゴリラに正義を揺るがし得る理が一切ないので当たり前のことをたくさん人を殺してわざわざ言ってるとしか見えない。ダメな映画を盛り上げるため簡単に命が捨てられていく。ゴリラは原作コミックでも下らないキャラだったよ。でっぷーの元カノに一方的に恋い焦がれて虐殺するような奴だぜ。ゴリラに涙を流されてもガモーラ同様「あんたが他人を愛してる?HAHAHAHAHA」って感じ。マーベルのギャグにしては冴えている。これまで舞台になった星も知らない内にゴリラに滅ぼされていてますますウンザリさせるゴリラ。もうゴリラもリス子に過程をすっ飛ばして倒されてるで良いよ。あれも全然面白くない寒いキャラだったけど。ガモーラの回想でヒーローだけでなく一般市民を虐殺するシーンまであって虐殺というセンシティブな表現をこんなキャラのために消費する無神経さがまた受け付けない。

ノルマのような戦闘シーンが多数を占めていたが時々は面白いのがあった。ジャスティスリーグはスーパーマン以外いらない特にバットマンとなっていたがスティーブやロマノフなどほぼ常人組がパワー持ちに引けを取らない。出なくて良かったと書いたクリントもこれを見ると少しだけ勇姿を拝みたかった気にさせられる。あとはチームプレイ。これもJLには欠けてた要素でアイアンマン、スパイディ、ストレンジ他でゴリラと戦うのは急造チームらしからぬ息の合いよう。ここで終わっていたのならまだそこまで悪い印象じゃなかった。しかし現実は。何でもアリのゴリラにはどっちらけ。あのドラゴンボール映画のつまらない破壊神みたいに「残念だったな!今のなし」されてブチ切れMAX怒りのデスロード。『ファニーゲーム』かよ。エンドロールと同時に速攻出て行ったのでオマケ映像はあったのかすら知りません。つまらない映画のエンドロールに付き合う義理はないんだ。MCUのクロスオーバー大作は今後見なさそうで単体映画すら最早危うい。ユニバース展開は滅びて欲しい。

GoTファンなので作中でドワーフ扱いされていたピーター・ディンクレイジが本当にドワーフになったのだけは感激。