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ブラックパンサーのsomaddesignのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
5.0
生身でスーパースーツ並みの能力持ってるオコエ最強説。
お前が最初から全部戦えばいいんじゃないか問題。

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MCUも18作目まで来て、正直食傷気味だったところ。
ヒーロー同士の相関図や、サブキャラまで覚えきれないよ( ;∀;)

いろんな壁や偏見に風穴開けまくってく、非常に風通しのいい映画だと思った。


クーグラー監督の地元愛溢れるオークランドのOP。
そう言えばブラックパンサー党の始まりもオークランド。
出世作「フルートベール駅で」もオークランド。
地元好きすぎだろうっていう(・∀・)


かつて「スタートレック」の通信士ウフーラが多くの黒人少年少女に希望を与えて多くの俳優・女優を生んだように、新しい時代の記念碑的傑作なんじゃなかろうか。
ヒーローもヴィランも実は向いてる方向は同じなのに、表れ方が全然別ベクトルなのも良かった。しかもそれぞれの戦い方に矛盾や欠陥を抱えてるっていう。キング牧師vsブラックパンサー党の違いを見るような。

さらには純粋な悪役がクロウくらいで、エリックにしても狡猾な強欲家じゃなくむしろ熱血な革命家なイメージ。考えを違える十分な動機付けも良くて、親子二代に渡る世界との関わり方が対照的になってくのも納得。
元々王家でありながら、一方的な理由で王位継承権まで奪われた不遇の王子ってのも泣かす。なんかこんな悪役、他の作品でもいたような?なんだったか🤔

チャドウィック・ボーズマンの名演は言うに及ばず、5部族それぞれちょっとずつ文化も方言も違うワカンダ文化の作り込みは圧巻。進んだテクノロジーと伝統文化がミックスされた映像って、東京や香港・上海の東アジアのイメージに偏りがちだったところに新風を吹き込んだ気がする。


クーグラー監督と三度タッグを組んだマイケル・B・ジョーダン。これはもう黒澤明と三船敏郎か、北野武と大杉漣か「この監督にはこの俳優」って位求めること/求められてる事を理解しあってる名演。ヒーロー以上に心に残る名ヴィランだった。

「賢者は橋を、愚者は壁を作る」はハッキリと現政権に中指立てるようなメッセージなのも好き。濃ゆいメッセージと丹念な語り口ぶりな映画な分、痛快アメコミヒーローとしての爽快感に欠けて、肝心のアクションシーンが(昨今の水準からすれば)CG丸出しでチープなのが惜しまれる。もつれ合って落下するシーンはギャグかと思ったよ。

20本目
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