ゆーさく

ブラックパンサーのゆーさくのネタバレレビュー・内容・結末

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

これ敵役のキルモンガーのドラマの方が熱いよな!死んだ親父との再会シーンで涙流してたトコ熱かった。

王座を奪いワカンダを支配する、っていういかにも悪役っぽい目的を持ってるのに、その方法が割と正攻法ってのが良い。
正々堂々と手続き踏んでルール違反なしで王座を奪っちゃってたから、まわり誰も文句言えなくなってたしな。

思想自体も言うほど悪人でも無い。苦しむ同胞を救いたいと思ってるけどそのための手段が国王の意思に反する、ってだけで。

「正義の敵はまた別の正義だ」って言葉の意味がよく分かる。彼の考え方は彼なりの正義だもの。

結果的に取った手段があまりにも反社会的だったから、倒されるのもやむなしなんだけど、その散り際にもまたドラマ持ってるし!親父のおとぎ話を信じた甲斐があったな!



で、それに比べると、ちょっと国王側の人達のキャラが弱い気がする。

国王は見た目が格好エエし。着方がよく分からん変な白スーツも似合ってるし、ビジュアル的には文句無いんだけど、
ただ、夜に黒パンサースーツ着てアクションされると、何やってるかほとんど分からん!っていうのが最大の欠点。。


横に控えてる兵隊の人達もあんまり見分けが付かない。なんか性格も似たり寄ったりな気がした。

簡単に手のひら返すボーダー族のリーダーのアイツ、友達甲斐無いなぁ。
親友ポジションみたいな雰囲気出してたくせにすぐ寝返りおる。
腕から壁を出すっていう武器もダセェし。。。
ラストで国王が言う「賢者は橋を架け、愚者は壁を作る」って、そいつへの揶揄で言ったのかと思った。


全体的に、アクションがフツーというか、見慣れた感じだったかも。

アフリカが舞台っていうから、なんかターザンみたいなジャングルの地形や自然を利用したトリッキーなアクションなのかなと思ってたんだけど、設定上ものすごく都会的な場所が舞台だったので、そういう大自然アクションはあまり無かった。

闘い方も動きは素早いけど、見せ方が大味かな?
どんだけ袋叩きにされても、最終的にスーツに貯めたエネルギー波で一掃してしまえば勝てる、結構脳筋バトルな感じ。
あとスーツが固すぎて危機感が薄い。何があっても中の人無事だもの、あのスーツ。

だから力を失った状態で生身で戦う決闘シーンが、アクションシーンの中では一番面白かったかも知れない。


何が悪いかって言うと全部ヴィブラニウムが悪い。大体は全部ヴィブラニウムのせい。そんな話。
ゆーさく

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