和桜

ブラックパンサーの和桜のレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.9
この映画はブラックパンサーが初登場した「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」とセットで見てほしい!

本作を初見で見たときはヴィラン側の魅力とインパクトが強すぎて陛下への印象はあまり残らなかった。
だけど、「infinity war」公開前に「civil war」を見返してみると陛下の魅力がとめどなく溢れてくる。
シビル・ウォーでの事件は個々のヒーローに大きな影響を及ぼしたわけですが、実は一番影響を受け人間的に成長したのは大切な存在を失ったブラックパンサー:ティ・チャラだったのではと思うほどこの二作品は繋がりが強い!

「ブラックパンサー」単体だけを見ると彼は地味に達観していて保守的な人間に見えるのですが、初登場の時は全然違ったわけですよね。彼自身もまた復讐に囚われてしまった人間であり、「俺は父親の考えとは違う!」とまで言っちゃうほど。
あの事件を経たからこそ、あの人物とのやり取りがあったからこそ今作序盤の伝統を重んじる彼が誕生した。
そして今作の事件を経ることで、対立する彼の信念をぶつけられることで自ら考え自らの道を行く王となった。

個人的に続編が作られる映画では、登場人物の心情の変化が最も感動するポイントなので今作はもう最高。王道すぎる!
文化的な演出や社会的なメッセージ性も強く、今までとは違った意味で個性の強い作品なのですが、その真ん中にあるのは国王でありヒーローでもあるティ・チャラが敵とぶつかり悩みながらも自らの道を見つけ成長していくド王道の物語。

スタークやソーやロキが回を重ねる毎にどんどん変わっていって好きになったのを思いだした。MCUのこういう「ある出来事がその人物にどういう影響を与えたのか」を丁寧に描いて、監督が変わった続編でもなかったことにしない尊重する姿勢が好きなんだなあと改めて感じられる作品でした!
次の作品も楽しみにしてるよ…
和桜

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