LalaーMukuーMerry

ブラックパンサーのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.6
MARVELだけど今のところ他作品と関係ないので、私のようなMARVEL初心者でも安心して鑑賞可能。MARVELにつきもののヒーローがまとう特殊スーツが真っ黒なパンサー顔だから、このタイトル。そのヒーローがアフリカの黒人という今までになかった設定が特徴。面白い人には面白いのでしょうが、私には最後まで白けた感じでした。
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・舞台のワカンダ国とはウガンダやルワンダのお隣ぐらいと思っていいのでしょうか? 
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・ヴィブラニウムとは元素の名前のようですが、一体何なのでしょうか? 
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・アフリカの貧しい農業国と思われていたが、実はヴィブラニウムのおかげで驚異的な文明社会を築いていた。にもかかわらず世界にその事実を隠していたという設定。何言ってんのって感じです。GPSのおかげで今では地球上の建造物は隠しようがないのですけど。どんな仕組みで幻の都市は隠されているのだろう?
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・その文明国のワカンダは王国です。国王が亡くなった時に、次の王が決まるらしいから、明治以降の天皇の昭和→平成までの代替わりと同じ。でも継承者の決め方のルールが独特。王の血を継ぐものに優先的な権利があるのだけれど、国の中の5つの部族は代表を対抗者として出して王子と1対1の肉体バトルをし(これを「聖なる闘い」という)、勝ったものが次期国王になる。世襲制の弊害をなくすために5つの部族から最も優れた人物を選ぶというやり方のようです。でも肉体バトルに長けた者が国を治めることになるしくみで問題はないのか? 肉体バトルに長けた者はいつも国のリーダーとして優れているのだろうか?
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他にもこの制度には問題はありそうだ。例えば前国王が長生きして90才まで生きたとしたら、聖なる闘いは還暦過ぎの王子が他の部族代表と行うことになるだろう。屈強な若いもんを出した部族の勝ちだ。そして新国王には無敵のブラックパンサー・スーツという強力な武器が与えられるから国王の権力は絶対的になる。屈強な若いもんが、国民を思いやる優れたリーダーという保証はどこからくるのだろう? こんなんで代々の王が善政を続けられるとは到底思えない。大丈夫かワカンダ国?(笑)  
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これからはワカンダの優れた文明を隠さず、他の国と共有し合うという方針を新国王ティチャラは国連で発表していたが、そんなことよりやるべきなのは、もっとまともな王位継承のしくみを作り上げることだ(余計なお世話か?)
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・ティチャラの従弟にあたる人物の登場で王位継承をめぐる争いが再び勃発するのだが、こういう争いを認めてはいけません。どんな過去があったにせよ、一度これを認めれば王はいつも王位を狙うものからの挑戦を受け続けることになる。これでは猿の群れのボスの立場と大して変わらない。「聖なる闘い」は一度きりとして、ルール破りの挑戦は門前払いにしておかないと国が安定しないでしょう。大丈夫かワカンダ国?(笑)