10円様

キャプテン・マーベルの10円様のレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
4.0
MCU初の女性ヒーロー単独主演映画という事で、公開前から一部のアンチフェミ二ストやDCEUの過激派がロッテントマトを荒らすというネガティヴキャンペーンを展開。その為支持率が信用性のない低評価のまま公開されたわけだが蓋を開ければMCUとしては7番目に高い初動の成績。主人公が女性だろうが黒人だろうが良い映画は良い。これは女性賛歌且つ最高のエンドゲームへの布石でした。

ストーリーの構成は非常に面白く、自分が一体何者なのかを探求する事が軸になっていて、その為かキャロルダンバーズが強すぎるのか絶望的なヴィランは出てこない。しかしMCUといったら魅力的なヴィランは不可欠だろ!なんて不満も全くない。キャロルとニックがファンの期待に応えた立ち回りをしっかり見せてくれるのだ。しかも今回はニックがコメディリリーフとなっており、現代での威風堂々たる姿と正反対のキャラをしているのも面白い。それも含めて男性キャラが頼りなかったり、情けなかったり、逆にキャロル以外の女性キャラも勇敢だったりするところもフェミニズム映画と言われる所以であるところだろう。

そして肝心の総評はというと、まず最初の1秒目から泣かせにくる!今回の一番のサプライズはここでした。こんな粋な追悼をしてくれるなんて、ここで何人のファンが息を飲んだことだろう。このわずか数十秒のオープニングで私達は敬意を持って鑑賞できる。
そしてキャロル役のブリーラーソンだがこれがハマり役だった。当時「ルーム」でオスカーを受賞した彼女のキャスティングはナイスな選択だったと思うが「髑髏島の巨人」や「フリーファイヤ」を観るかぎりアクションは向いていないと思っていた。しかしナチュラルメイクで額や鼻から血を流しながら立ち上がる姿は女の可憐さを捨てた男っぽい立ち振る舞い。詰まる所ブラックウィドウと正反対なキャラで十分に主演をはれるくらいだ。キャプテンマーベルのチート級の強さは知ってるよ。だけどキャロルダンバーズという人間ももともと強い人だったんだな。
今回の点数、本当はもっと高いのですが、エンドゲーム以上の点数はつけたくなかったのでこうなりました。




ここからネタバレになるが、やっぱり爽快感があったのは覚醒したキャロルが女の子のように無邪気に宇宙船をなぎ倒すシーンである。あとロナンが出てきてくれたのは嬉しかった。奴の末路はガーディアンズで分かってるけど、こうやってクロスオーバーを楽しむのがMCUだしね。
ニックの片目の理由にはあえて触れないでおこう。
しかしキャプテンマーベルとソーがいればサノスくらい簡単にやっつけられると思うんだ。どうやらマーベルとアベンジャーズは簡単に接触できたようだし、ちょっとサノスが可哀想になってくるのは私だけだろうか。
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